今回はご転職活動にあたり、一番重要な面接にスポットをあて、
多くの薬剤師の方の転職をお手伝いしてきたキャリアコンサルタントとして、
面接の同行をした時に感じた、『成功例』『失敗例』についてまとめます。
■ 面接の流れ
施設形態によっても若干内容は変わってきますが、
一般的な流れとしては、以下のようなイメージです。
・面接
挨拶⇒履歴書提出⇒法人側からの質問⇒登録者からの質問
↓
・店舗見学(調剤薬局) / 院内見学(病院)
また、実際に面接を行う面接官は、以下のケースが多いです。
・調剤薬局の場合
⇒代表取締役・管理薬剤師・エリアマネージャーなど
・病院の場合
⇒院長、事務長、薬局長など
※病院によっては理事長が入られるケースもあり
あとは、面接の内容も施設形態により様々ですが、
かしこまった形式での面接もあれば、
雑談だけの非常にフランクな形の面接もあります。
* * * *
ただ、どのような形式にせよ、どう自分自身を印象づけるか、
どう必要性を感じていただけるのかが、大きなポイントになってきます。
『成功例』
薬剤師とはいえ、服薬指導などの患者様に対する「接客」というものは、
必ずついてくる業務です。
顔の表情、声の大きさなどはもちろんのこと、
経歴についてのしっかりとした説明(以前の職場の転職理由など)
また経験した科目や得意分野などをうまくアピールすることは、
患者様との接し方がうまいかを感じていただく、近道にもなります。
また、取得している資格などのアピールなども、
スキル面でのご自身の市場価値を伝えるのに必要です。
・研修認定薬剤師
・漢方・生薬認定薬剤師
・糖尿病療養指導士
・サプリメントアドバイザー
・スポーツファーマシスト など
これらの資格をどういう風に、活かすことができるのかなどの
お話が出来ると非常に有効的になるのではないでしょうか。
資格取得=勉強熱心・薬剤師として、
意識が高いなどと法人側からも評価されやすい部分となります。
『失敗例』
失敗例としては、成功例で挙げたものとは逆に、
顔の表情が固い、声が小さいなどの基本的な要素が最も影響を及ぼすように思います。
また、緊張をしてしまい、質問された事柄にだけしか回答することが出来なかったり、
そもそも質問されたことに対しても答えられないといったケースも意外に多いです。
加えて、面接時に、具体的な給与の質問や勤務時間や休みなどの
条件面に対する確認などをし過ぎるのも、マイナスイメージとなってしまいます。
採用する側にとっては、あまり印象が良くありませんので、ご注意ください。
また、よくある面接での失敗に共通していえるのは、
受け答えとして、「ネガティブな観点でしか物事を考えられない」
「ネガティブなことしか発言できていない」という印象を与えてしまうことです。
そもそも、退職自体はネガティブな要因であることも多いです。
ただ、それを面接の場にまでで持ち込んでしまうと、
「さあ、これから一緒に頑張ろう!」という仲間を採用する雰囲気に水を指してしまい、
自ずと先方に良い印象を持っていただくことが難しくなります。
失敗事例(1)
以前、面接に同席した際の体験談を一つご紹介します。
その薬剤師の方は、面接ということで、「何か残さないといけない」
「何かをアピールしなくてはならない」という強い思いで面接に望まれていました。
もちろんそれは当然のことであり、大切なことです。
ただ、その方は、面接官からのすべての質問に対して、
その気持ちを強く前面に押し出すあまり、
一つの質問に対して、例え話を交えながらダラダラダラダラ・・・
結局、面接だけで2時間以上。法人側もクタクタになってしまいました。
「アピールすること」と「たくさん話すこと」はイコールではないとわかってはいるものの、
気負いすぎたあまり、緊張のあまり、ついついやってしまいがちなことです。
結果はもちろん『不合格』。
アピールすることの意味を考えさせられる体験でした。
■まとめ
このように、面接は簡単なようで難しいもの。
そんな中で私たちが特に薬剤師の方々にお伝えしていることは、
やはり、「事前準備の大切さ」です。
以前に比べ、薬局を取り巻く経営環境が厳しさを増し、
また、売り手市場だった薬剤師の転職市場が変化をするにつれ、
面接で見極めたいという法人側の選考ハードルも、その重要性も増しています。
当社は基本的に面接に担当キャリアアドバイザーが同席をいたします。
実りのある面接になるよう、全面的にサポートいたしますので、
お気軽にお問い合わせください。
北海道出身。関西の大学へ進学後、新卒で入社。広島⇒神戸⇒札幌と様々な拠点にて勤務。現在は、北海道・東北エリアの薬剤師を中心に転職支援を行う。