CAREER ADVISOR COLUMN
キャリアアドバイザーコラム

「高年齢雇用継続給付」がなくなる?!

厚生労働省は、「高年齢雇用継続給付」制度という、
現役時代に比べて賃金が大幅に下がった60~64歳の高齢者を対象に支払う
給付金を見直す方針のようです。

2020年の通常国会に雇用保険法の改正案を提出する予定とのこと。

高年齢雇用継続給付制度とは

この「高年齢雇用継続給付」制度とは、60~64歳の働く高齢者の賃金が60歳の時に比べ75%未満になった場合、
原則として月給の最大15%が雇用保険から支給されるものです。

この「高年齢雇用継続給付」制度を、
2025年度から65歳までの継続雇用が完全義務化されるのに合わせ、
高齢者雇用継続給付を2025年度以降も維持する必要性が低くなるとの判断から、
2025年度から段階的に廃止し企業が自力で対応し賃金水準を確保すべきという流れになったようです。

まず、現在の給付水準を2025年度に60歳になる人から半減させる方向で、
現在54歳の人から半減が始まる計算になります。

その後、2030年度以降60歳になる人から廃止されるようです。

そもそも、「高年齢雇用継続給付」制度とは
60歳を超えると賃金水準が低下することが多いことから、
高齢者雇用を促す目的で設けられた制度であるはずなのに、
65歳まで雇用する雰囲気ができた途端、国の助成金を打ち切るとは・・・

働き方改革にともなう企業の負担増

働き方改革により非正規労働者と正社員の不合理な待遇格差を認めない
「同一労働同一賃金」が2020年度から順次始まります。
企業は人件費増への対応を迫られている中、どのようになっていくのでしょうか。

企業によっては、ある一定の年齢を超えると今以上に早期退職のような
退職勧奨・退職勧告を促すような流れにつながってしまう可能性もあります。

今後、「高年齢雇用継続給付」制度が廃止されるのであれば、
60歳を超えて継続雇用を希望する人に対しての賃金を
企業が下げないというところまで義務化してもらえると良いのですが・・・

働けるようになったのはいいけれど「賃金水準の低下は容認」ということでは、
今後まだまだ働ける人たちがますます苦しくなっていくことが予想されます。

先般よりニュースになっている、「75歳以上の医療費負担」についても、
1割から2割に引き上げることも検討されていたりと、
少子高齢化の影響が今後ますます負担増という形ででてくることを考えると、
この人生100年時代を安心して健やかに生きていくには、
60歳までの資産作りの重要性をより感じられるのではないでしょうか。

国家資格キャリアコンサルタント
宮森 香理Kaori_Miyamori

北海道出身。関西の大学へ進学後、新卒で入社。広島⇒神戸⇒札幌と様々な拠点にて勤務。現在は、北海道・東北エリアの薬剤師を中心に転職支援を行う。

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