年が明けて正月気分も落ち着いてくると、
毎年この話題をテレビなどでもよく目にします。
『阪神・淡路大震災』
平成7年に起きた大震災から、もう25年になります。
これ以降も、残念ながら大きな災害が続いている状況ですが、当時は稀に見る大きな震災で、
これをきっかけに皆の防災意識が上がり、様々な防災対策がなされてきました。
今でこそ震災が起きると当たり前のようにボランティアが集結し復興支援が行われていますが、
この阪神淡路大震災の年は「ボランティア元年」とも言われています。
政府や全国の自治体の災害時初動対応の体制整備も進められ、
救援活動が迅速に行われるようになってきています。
災害医療についても、広域災害・救急医療情報システム、災害拠点病院、
災害発生時の緊急医療チームなどの整備が図られました。
ドクターヘリが注目され始めたのも阪神・淡路大震災がきっかけだと言われています。
また、今ではドラマなどでも取り上げられるほどメジャーになった、
災害時派遣医療チーム「DMAT」も阪神淡路大震災をきかっけに発足しました。
医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、
大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、
急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
先日、テレビ番組で阪神・淡路大震災で被災した方で、
現在は救命医療の現場で活躍されている医師の話が取り上げられていました。
その方は被災時に家が崩れ、4時間もの間がれきの下敷きになったそうです。
救出された後、家族の無事を確認するとすぐに
避難所へ向かいけが人の治療を始めた医師である父親の姿に衝撃を受け、
ご自身も医療の道へと進まれたとのこと。
その後、「DMAT」に志願し、
熊本地震や大阪北部地震など災害が起こるたびに被災地で命を救う活動をしているという内容でした。
平時でさえ、命に係わる治療に携わる医療従事者の方々の技術面はさることながら、
精神面でも大変なお仕事だと思うのですが、
それを被災地で対応するのは並大抵のことではないと思います。
阪神・淡路大震災では、現地医療機関の被災、ライフラインの途絶、医療従事者の確保困難などの理由により、
被災者が十分な医療を受けられずに亡くなってしまう「避けられた災害死」が大きな問題となりました。
阪神・淡路大震災から25年。
それ以降の震災では、確実に多くの命が救われていると思います。
医療従事者の方々の立派な活動に敬意を表するとともに、
大きな災害が起こらないことを切に願わずにはいられません。
震災を忘れず、決して風化させない意識を持ち続けたいと思います。
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